『ロッタ・スヴァルド調査ノート 』シリーズの販売

Moikka! わかばです。冊子の在庫が長らく品切れになっておりました「ロッタ・スヴァルド調査ノート 1」の電子書籍(PDF型式)のダウンロード販売を始めました。どうぞご利用ください。

DLsite.com 『ロッタ・スヴァルド調査ノート1』販売ページ

なお、商品のジャンルを男性向けか女性向けに設定する必要があった為やむを得ず「男性向け」を設定していますが、内容は性別を意識したものではありません。ご承知おきください。

紙の冊子として在庫がある『ロッタ・スヴァルド調査ノート』シリーズは、アリスブックスさんへの委託で通販しております。

アリスブックス サークル「まるご酒店」の商品一覧

茨城県大洗町の江口又新堂さん(書店)にも委託を受けていただいています。『ロッタ・スヴァルド調査ノート 4』の在庫がまだあるようです(2021年10月16日現在)。(江口又新堂さん広報Twitter)

それぞれの本の内容については、こちらのページにまとめました。

フィンランド語の所有接尾辞の話

フィンランド語には、属格で修飾される名詞に所有接尾辞という語尾がつくことがあります。省略されたり、属格の名詞を伴わずに使われることも多くあります(-ni,-si,-nne,-nsAが人称別に使われる)。このうち三人称単数複数と呼応する所有接尾辞の-nsAは、格によっては別の形で表現されることがあるのです。以前、これを知るのに時間がかかったので書いておきます。例として toisensa 「お互いに」という単語は所有接尾辞を含んでいますが、これが例えば分格ではtoisiansaをtoisiaanと表現されることがあるのです。”He rakastavat toisiansa. ” 「彼らはお互いに愛し合っている」toisiansaはtoisiaanとも書けます。

自分でわからなくて困っていた時は、2種類の格が組み合わせて使われるのかなどと悩んでいました。こちらを参考にどうぞ(研究社「フィンランド語質問箱」)

見えにくい側面とロッタのイメージ

その多くが馴染みのないなじみのない言葉で記録・執筆・出版されている事柄は、写真や図版のような表現で伝わりやすい。ロッタ・スヴァルドの活動はそうした性質を持ったテーマだと思います。しかも写真で残っているのはほとんどが平穏あるいは順調な状況、楽しげな日常の様子でしょう。美しい風景の中に佇むロッタを撮ったものは見ていて心地よくほほえみのこぼれるものです。一方で、讃えられているロッタの活動は祖国の困難な状況に立ち向かうべく身を投じた姿。「ありがとうロッタ」。今でもロッタや戦争に関わる記念日には、フィンランド人たちの間でよく見られる言葉です(筆者Twitter観測による個人的印象)。外国人がその言葉に真に共感しようというのはどこまで行っても無理な話であり、決して勘違いしてはいけない部分ですが、そのロッタへの思いのもととなる知識には、読者ができるだけ近づけるように努めていきたいのです。その観点で、これまでに出したロッタ本は不十分なのですが、需要はよくわかりません。読みたいというお声があれば力になります。なくても、書くんですけどね。

「ロッタ・スヴァルド調査ノート 1」訂正

「ロッタ・スヴァルド調査ノート 1」について訂正がございます。

  • p.14誤:善良であれ正:どういたしまして (“Ole hyvä” の訳で、慣用表現です。2以降の続刊で採用しています)

DLsite.comに置いたデータは更新を行いました。購入し既にダウンロードされた方は、よろしければ再度ダウンロードをお願いします。もし、会員登録をせず購入されダウンロード期限が切れてしまったなど、お困りの場合はお知らせください。(メールはwakaha「アットマーク」gmail.com、Twitterは @wakahaまで)

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今回の更新では、電子書籍データの画像解像度を向上しています。拡大しないと判別は難しいかもしれませんが、お知らせしておきます。

ロッタ・スヴァルド100周年記念行事セミナーのこと

2021年10月8日、ロッタ・スヴァルド組織成立100周年記念行事の一環でウェビナーが開かれました。この講演では、ロッタ・スヴァルド協会で活躍した人物から4人の有力者をとりあげ、生い立ちや人となり、功績が紹介され、そこから得るべきものをこれからのロッタ・スヴァルド財団の活動の理念や行動に生かしていくことが示されました。また、姉妹組織スウェーデンのSvenska Lottakårenや、エストニアのNaiskodukaitseからもビデオメッセージが寄せられています。

アーカイブ動画は2021年10月20日現在公開されています。(Vimeoリンク)

  • Kodin kynttilät の演奏 ロッタ博物館でよく演奏しているグループSuklaasydämetによる
  • Baba Lybeck 司会
  • ロッタ・スヴァルド財団CEO挨拶 Anne Nurminen
  • Helmi Arneberg-Pentti、ロッタ・スヴァルド協会を束ねた人 Katri Innanen (彼女の孫娘)
  • Fanni Luukkonen、ロッタ・スヴァルド協会に力を与えた人 Marjo-Riitta Antikainen (ルーッコネンの研究書 “Velvollisuuden kutsu” の著者)
  • Tellervo Hakkarainen、配膳給食部門指導者として、その他多面的な指導者として Pirjo Björk (ロッタ・スヴァルド財団理事長)
  • 姉妹組織スウェーデン LottakårenとLotta Svärdの交流について Hélene Rådemar (Svenska Lottakåren代表)
  • 姉妹組織エストニア NaiskodukaitseのMari Raamot代表について Kadi Kass (Naiskodukaitse歴史部門担当者)
  • Lili Marleneの替え歌でMaja Genetzの歌 Suklaasydämet
  • Maja Genetz、経営の天才 Maritta Pohls (歴史研究者)
  • ロッタの仕事は生きている Anne Nurminen
  • 総括 Baba Lybeck
  • Lotta-laulu ロッタの歌 Suklaasydämet

財団のサイトでセミナーの概略が掲載されています。取り上げた人物の順番から、現在のロッタ・スヴァルド財団の理念とつながりが深いことに重点が置かれているように思いました。
https://www.lottasaatio.fi/lotta-svard-100-juhlawebinaari/

サークルの発行物内容紹介

サークル「まるご酒店」で過去に発行した本についてご紹介します。既に在庫のないものもあることをご承知おきください。現在購入できる本についてはこちらのページをご確認ください。オークションサイトでの高額出品があるようですが、お手を出されませんよう……。

『ロッタ・スヴァルド調査ノート 1』 2017年8月発行

ロッタ・スヴァルド協会は、フィンランド内戦後から継続戦争終結まで活動した女性の志願者のみで構成された軍支援組織で、最大20万人を超えるメンバーが所属し、給食・装備・看護・募金活動に始まり事務・通信、危険を伴う対空監視業務に至るまで幅広く活躍しました。一部カラーページを使い、制服やバッジ、腕章などを写真で見ることができます。執筆にあたってはフィンランド語文献、一次史料を参考文献としています。参考文献は巻末に示していますので、興味を深められた方がさらに調べ物をする際にも役立つかもしれません。誤訳・誤字を訂正した第二版が最新で、電子書籍は第二版と同一内容です。他の本や総称と区別するため「1」を付記していますが、本来のタイトルに「1」は付きません。

この本は、サークル「さんま雲」のマロさんの紹介でフィンランド トゥースラのロッタ博物館を初めて訪問した後、ロッタについてもっと知りたくなって調べ物を進めるうちに、その成果をまとめたら見てみたい人がいるかもしれない、と思って作ることにしたものです。この本を持って博物館に行くと、展示物への理解が少し楽になるかもしれません。これを出した時、フィンランド大使館の中の人からちょっとした支援をいただきました(当時のツイート)。

『ロッタ・スヴァルド調査ノート 2』 2017年12月発行

「1」に引き続きロッタ・スヴァルドについて紹介しています。ロッタの装備、ロッタの標語である金言の1929年当時の解説の翻訳、また機関紙の紹介などを掲載しています。さらに今回はロッタ服などの写真を新たに撮影して数ページにわたりカラーで紹介。執筆にあたっては一次史料、フィンランド語文献を参照しています。

『ロッタ・スヴァルド調査ノート 3』2018年12月発行

ロッタの給食メニューの1928年出版のレシピと、最も長く代表を務めたファンニ・ルーッコネンによる「ロッタの金言」解説の翻訳を掲載しています。執筆にあたっては一次史料、フィンランド語文献を参照しています。

『ロッタ・スヴァルド調査ノート 4』2019年12月発行

フィンランドの「セイナヨキ民衛団・ロッタ博物館」と、かつてロッタが対空監視業務で活躍した、タンペレの「ピューニッキ展望台」をご紹介します。民衛団(Suojeluskunta)はフィンランドで大戦終結まで活動した民兵組織で、軍女性支援組織ロッタ・スヴァルド協会と関わりの深い団体です。筆者が現地に赴いて撮影した豊富な写真を中心に、解説をつけた誌面となっております。

『大公国時代のフィンランド軍』 2019年8月発行

1917年の独立以前、フィンランドはロシア帝国を宗主国とする従属国でした。にもかかわらず、フィンランド人を中心に構成された独自の軍を置くことが認められていました。この軍の創設期のことを書いたコピー本です。

『フィンランド空軍博物館』(訪問記) 2019年12月発行 (著者 めりい)

フィンランドの空軍博物館 Suomen Ilmavoimamuseo (かつての Keski-suomen Ilmailumuseo)に行った時のことをまとめたコピー本です。わかばと一緒に行っためりいさんが執筆しました。

マンガ作品紹介『Rauhan Laulu』

マンガ作品のご紹介、こちらは日本から。日本でロッタ・スヴァルド協会の活動を主題にした作品は、なかなか稀有なのではないでしょうか。

『Rauhan Laulu』
https://note.com/usyk/n/ne1e065185b14

亀井薄雪さんのマンガ作品。同人誌として発表されました。1940年、冬戦争終結(停戦)前後を舞台に、フィンランド空軍兵士(予備役)とロッタの出会いで展開してゆく物語です。軽やかですっきりした絵柄が、フィンランドの乾いた空気を表現するのにぴったり、というのが私の最初の印象、入念に準備して完成した作品とのことで、ロッタたちの心意気がよく伝わってくるように思いました。タイトルに01の数字が入っているのを見付けて、続編が楽しみになっています。

この作品を知ったとき、自分の目を疑いました。あれ、フィンランド語のタイトル……ロッタのマンガ……? 日本で、ロッタを題材にした創作を見られるなんて、夢のようでした。夢じゃなかったよ。実はこの方のマンガ、以前コミックス(『桃栗三年』リュウコミックス)を買って拝読していました。ちょっと個性的な絵柄なのですが、今回の作品を拝見すると、前よりも洗練されていて、かわいさという魅力が加わった気がします。

マンガ作品紹介『ロッタスヴァルド 戦争の女性たち』

Moikka! わかばです。

ロッタを題材にしたマンガ、もうご存知の方も多くいらっしゃると思いますがご紹介します。まずはフィンランドから。

『ロッタスヴァルド 戦争の女性たち』(原題: “Lotta Svärd: Women of war”)
https://www.pixiv.net/user/835590/series/111017

フィンランドのSetzさんが描かれているシリーズです。当初英語で発表が開始され、順次日本語や中国語(普通話・台湾華語)に翻訳されています。物語は、冬戦争直前、一人の若い女性がロッタ・スヴァルド活動に志願するところから始まります。旅路や配属での他のロッタたちとの出会いで、様々な部門の活動をみることができます。かわいい絵柄とは裏腹に、シビアな戦争の日常がしっかり描かれています。

英語版は以下のサイトで読むことができます。

Lotta Svärd: Women of war

https://www.setzcomics.com/lotta

C97お品書き

当日スペースに掲示予定のお品書きができましたので、ここにもアップロードしておきます。どうぞご参考になさってください!

C97「スオミリマガジン2019」委託頒布

コミックマーケット97 4日目(12/31) つ-10a「まるご酒店」では、フィンランドのサークル「さんま雲」さんの新刊「スオミリ!マガジン2019」を委託頒布します。フィンランドの軍事関連博物館紹介や、航空ショーのレポート、かつてロッタが運営していたカフェの紹介など、盛りだくさんの内容をカラー印刷でお届けします。

私わかばも、空軍博物館の通信関連コーナーの紹介ページを寄稿しております。「まるご酒店」の新刊とともに、どうぞお手にとってご覧ください。