
目次
- 内的秩序と外的環境
- 横の行きの流れと外的環境
- 関連する項目
内的秩序と外的環境
人にとって内的秩序とは、自己とそれに関わるものを制御するため行動に取り入れるものである。あるいは事象・事物を自己の制御下に置くための手段として「秩序ある認識」を用いる。秩序ある認識とは、個人の理性によって体系立てて捉え得る感覚の集合である知識のことだ。
漠然と「秩序」という語を用いているが、それは個人の内面に蓄えられるものを指している。自然現象の延長として人の有り様を捉えた概念ではなく、それとは隔離された個人の身体の内面に経験を通じて記憶される感覚・感情・知識の体系をその個人にとっての秩序と呼ぶことにする。これが本論で示される内的秩序であり、対義語は外的環境である。内的秩序に該当しない事象の全てを包括する概念が外的環境だ。
そして、秩序ある認識(個人の知識)は一定の空間的範囲を示す枠組みとしても機能する。その認識は個人のものには違いないが、複数の人が同一もしくは似通った空間に存在する場合は、秩序ある認識(知識)もまた似通うこととなり、それは集団の秩序になる。集団を形成するのは異なる個体であっても、それぞれが共通の遺伝子の身体で経験されることは集団の秩序の基盤となるのだ。
この集団の秩序とは概要図で示される通り、人的環境(F)の内的秩序であると同時に心的環境(G)の外的環境である。
人の心の構造を示す要点として押さえておきたい。(2022/6/11)
横の行きの流れ(←)と外的環境
横の行きの流れ(←)は各層における外的環境と捉えられるのではないか。
生物的環境(C)で言えば、外的環境の生物群が横の行きの流れであり体内に取り込まれた食べ物が横の帰りの流れ(→)で内的秩序になるというわけだ。このように考えれば内的秩序と外的環境の捉え方がシンプルに整理できる。(2022/6/20)
関連する項目
外的環境に該当するA図の区分を以下に示す。
・[1] 全宇宙の事象
・[6] 生命成立の物的要因
・[11] 動物と植物と人
・[16] 身体外の物質の様態
・[21] 身体器官の概要
・[26] 個人特有の認知体系
・[31] 集団の秩序
特に関連が深いA図の区分を以下に示す。
・個人を影響下に置く事象の流れ⇦
・内的秩序
・境界
・縦の行きの流れ(↑)
・横の行きの流れ(←)
