[11]動物と植物と人


全生物を包括する区分

目次

区分[11]の定義

[11]は人の生存に欠かせない食に関わる多様な動植物の総体を示す区分だ。生態系を意味するものと言える。
現代においては主に農業革命や産業革命によって原生の生態系とは違う人独自の供給システムにより恒常的な食料摂取を可能としているが、こうした生物の有り様も包摂する区分だ。(2020/6/26)

区分[11]に関連する学問分野

[wikiより「動物学・植物学」とは、動物・植物を対象とする学問分野]

生物的環境の外的環境にあたる区分[11]は、生態系を形成する動物・植物などの生物の有り様を示すことから、この分野の選択は妥当と思われる。
但し、研究対象となるのは生物一般の本質的な競争などの有り様である。社会における多様な人の有り様を包摂する学問分野ではない。人ならではの競争の様態も生物の競争の延長上にあるものとして詳細を補う必要がある。(2022/11/26)

[11]は率直に食料問題に関わる区分だ。
豊かな国は余り食に困ることはない。様々な力を用いて限られた食資源を豊かな国に集めている。食料以外の物資源の価値をあると思い込むことでは空腹を満たせない。生産して得た限られた食料を時に優しさで分け合い、時に暴力で奪い、時に恵みを乞い、手に入れる。こうして人は生存する。(2020/7/24)

区分[11]と原生人類の関係

生物的環境(C)の外的環境には、物的環境(B)と自然環境(A)の制限を大きく受ける多様な生物が存在する。人にとって元来は他生物を捕食したり、天敵に捕食される危険に晒されたりと物的環境、自然環境の外的環境と同様に人の生存に強い影響力を持つ環境層であった。(2022/7/10)

区分(14)との境界についての考察

本論は個人を中心とした小さなスケールのモデルとなるが、周囲の他者(所属する社会の仲間や家族も含む)は生物的環境の外的環境に含めようと思う。内的秩序に含まれるのは繁殖相手と子孫のみというモデルになる。

自己以外の生物は全て、外部の生物資源とそれに関連する生物(資源を分け合ったり競争して奪い合う相手)として扱う。味方となる生物は人で敵や食糧になるのは他生物。入り乱れて存在する外的環境に働きかけて取り込み、食すのだ。

この内外の区分の定義は一定の範囲の同空間内に存在する生物群は協力しあったり奪い合ったりという区別なく、持ちつ持たれつの関係として、敵味方で区分しないという考え方が元になっている。それは生態系についても人の集団についても言えることだ。

この見方だと、生物的環境の外的環境に人工的な生物(食糧)供給システムも含まれることになる。外的環境に存在する他者と生物への働きかけを物的環境(B)で積み重ねることを通じて、食料と他生物を内的秩序に取り込みやすくする食料供給システムが形成された。その内的秩序には人と言語と物資源、つまり物的環境(B)が大きく関わっている。(2022/10/4)

現代における区分[11]の意味

「捕える・食べる・子孫を産む・成長する」
生息する自然環境(A)〜物的環境(B)に適応した生物は概ね上述のように共通した生態を見せる。
現代人は産業によって生み出された人工物によって物的環境(B)の内的秩序が満たされている。そして、食料供給に関わる仕組みを利用して他の多くの生物と同様に「捕える・食べる・子孫を産む・成長する」を行う。現代の高度に発達した食料供給システムはそれらの営みを強力に促進する。

この生物的環境(C)の外的環境の区分[11]は生態系を形成する生物と人に囲い込まれた生物の有り様を示す。
よってこの区分に該当する学問分野としては生態学になる。または新たに形成された「人を中心に歪められた生態系」を対象とした分野、つまり農業を始めとした食料産業の学問分野が当てはまる。人を中心とした「生態系」はエネルギーを利用した生産システムと、それを稼働させる人の労働も効率的に管理するものである。また兵器や軍事力を用いて秩序を形成したり、それによって物事を有利に働かせることで人材や食料や物資を手に入れて「捕える・食べる・子孫を産む・成長する」を実現する。

この生物的環境(C)を形成する要素は多様な生物群であるが、私たちが生きるのは人類と多様な食料化された生物を取り込んだ文明の中である。この多層的な生物の有り様を含む区分である生物的環境(C)が私たちの生き延びる舞台となる。(2022/11/22)

関連する項目

[11]に関連のある42区分を以下に示す。
⇦12 権力の分配と行使
⇧10 生息環境と生物や食料の関係

[11]に関連のある用語について述べたページを以下に示す。
生物的環境(C)
外的環境

考え方全体の枠組みについて最初から述べたページを以下に示す。
4つの流れ理論


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